前橋ポエトリーフェスティバルは、新井隆人さんをはじめとする「芽部」の方々が工夫をこらし、地元の商店街も県内外の詩人も巻きこんで行われている、力と熱量のあるイベントなのです。
おはよう前橋 |
前橋文学館は館内のそこかしこに萩原朔太郎の詩の一節が現れる空間です。
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ガラスの面に朔太郎の詩の一節が書いてあるのですが…… |
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ポエ鳥ー |
お昼はヤギカフェさんによるポエフェス特別サンドイッチ。町なかの川にしては高い水位でごうごうと流れる広瀬川のほとりのあずまやでいただきました。
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サクワラハギタロウ先生だそうです。 |
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水に浮くものみな舟としてあれば今漕ぎいでて桜あたらし(廣川ちあき) |
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川よりもはるか高きに積み上げて街は真中に尖塔をもつ(廣川ちあき) |
去年の前橋ポエトリー・フェスティバルで野村喜和夫さんが披露された前橋詩篇の作品も。
野村喜和夫さんの作品 |
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いってらっしゃいませ |
34人それぞれまったくちがうスタイルのリーディングでしたが、時折電流が走るようにはっとさせられるフレーズにはいくつも出会いました。テクストや意味を大事にすると同時に、身体が伴ってくるリーディングってどうしたらできるのかな、ということも考えながら見ていました。
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このあとマイクスタンドを移動します。photo by Ryuto Arai |
前橋ポエトリー演奏会を経て、レセプションへ。ロブソンコーヒー・アーツ前橋店は、ここは青山か六本木かと見まがうおしゃれ空間でした。
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ロブソンコーヒー |
萩原朔美館長ともお話をさせていただき、館長の「前橋文学館を日本一の文学観館に!」という熱意を改めて感じました。私の地元は地元で高志の国文学館を擁しているので、なんだかどちらを応援したらいいかわからなくなりましたが、前橋文学館はとてもおもしろいし、これからもっとおもしろくなっていくのだと思います。展示ケースにあんなにたくさんのビックリハウスが詰め込まれている文学館もそうそうないですし、もっとたくさんの仕掛けが潜んでいる気がするのです。
芽部の新井さんがレセプションの閉会時におっしゃっていたのですが、前橋ポエフェスは自治体や財団からの助成は受けず、できる限りの規模で手作りで開催しているイベントとのことです。必ずしも十全に恵まれた条件ではないとしても、できる範囲で最大限に、人と人をつなぎ、人と詩をつなぎ、おもしろいことを作り出そうとしている姿勢に尊敬の念をおぼえます。それに呼応して詩人をはじめとする参加者も、知らず知らずのうちに自ら楽しくなろうとしていると思います。
日帰りで慌ただしくても前橋に行きたいと思える理由はここにあります。
前橋でもらった刺激をしばらくは忘れず、また普段どおり読んだり書いたりしていきます。ありがとうございました!
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